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空き家の解体に使える補助金制度まとめ|国土交通省・自治体の条件や申請方法も解説

空き家の解体には、補助金が使えることをご存じですか?全国的に空き家が増加する中、倒壊や放火などのリスクを未然に防ぐため、国や自治体が「解体補助金制度」を整備しています。特に「相続した空き家」や「老朽化が進んだ住宅」を放置すると、近隣トラブルや税負担の増加を招くこともあるため、早期の対応が重要です。

本記事では、2025年最新版の空き家解体補助金制度を徹底解説。国土交通省が推進するモデル事業から、東京都・大阪府・名古屋市など主要自治体の制度例まで網羅し、補助金の対象条件・金額・申請手続き・よくある落とし穴までわかりやすくまとめています。

空き家の解体や売却・活用を検討している方、そして相続対策や不動産投資に関心がある方は、ぜひ参考にしてください。

目次

  1. 空き家の解体にはなぜ補助金があるのか?
    1. 空き家の放置が社会問題化している背景
    2. 倒壊・火災・治安悪化リスクと行政の対策
  2. 空き家解体に使える主な補助金制度とは?
    1. 国土交通省の「空き家対策モデル事業」とは
    2. 自治体が独自に行う解体補助制度の特徴
    3. 老朽危険空き家への重点支援
  3. 解体補助金の対象となる物件・条件の例
    1. 築年数・構造・老朽化の度合い
    2. 空き家期間・所有者の居住状況
    3. 特定空き家に指定されているかどうか
  4. 補助金を受け取るための申請手続きと流れ
    1. 申請前に確認すべき条件と必要書類
    2. 見積書・現地調査・承認までのステップ
    3. 解体工事の完了報告と補助金の支払い時期
  5. 解体補助金の金額相場と自己負担の目安
    1. 一般的な補助上限額(例:50万円〜100万円)
    2. 解体費用全額は出ない?自己負担割合とは
    3. 補助対象外となる費用の例
  6. 補助金の対象となる業者・工事の条件
    1. 登録業者・建設業許可業者の利用が必須
    2. 産廃処理やリサイクル法対応も確認
  7. 全国の代表的な自治体の解体補助制度【2025年版】
    1. 東京都(多摩市・八王子市など)の補助例
    2. 大阪府・名古屋市・福岡市などの制度比較
    3. 地方自治体の独自支援+移住促進と連動するケース
  8. 解体以外にも使える!空き家活用支援との併用例
    1. 更地化+売却・賃貸に向けた土地活用支援
    2. 解体後の建て替え・分譲などとの補助金併用
  9. よくある質問(FAQ)
    1. Q1. 補助金は事前申請が必須?
    2. Q2. 相続した空き家でも使える?
    3. Q3. 解体後に活用しないと返金になる?
  10. まとめ|空き家解体補助金は『早めの申請&条件確認』が成功のカギ

空き家の解体にはなぜ補助金があるのか?

空き家の放置が社会問題化している背景

日本では近年、空き家の増加が深刻な社会問題となっています。総務省の「住宅・土地統計調査」速報値(2023年10月時点)によると、全国の空き家数は約900万戸に達し、空き家率も13.8%と過去最高を記録しました。この5年間で空き家は約51万戸も増加しており、高齢化や人口減少、都市部への人口集中などを背景に今後も空き家は増える可能性があります。

 

また、そのうち賃貸用・売却用・別荘等を除く「その他の空き家」(いわゆる長期間放置された住居)が約385万戸と全体の4割強を占め、問題の本質となっています(*1)。

 

空き家が増加すると何が問題になるのでしょうか。

問題点 具体例・リスク
老朽化による倒壊・落下 放置空き家は経年劣化で台風・地震時に倒壊
屋根・外壁の落下事故を招く危険がある。
衛生・景観の悪化 雑草・害虫・害獣が繁殖して不衛生。
外観の荒廃が景観低下資産価値下落を招く。
治安・防災リスク 不法侵入者の溜まり場、放火の標的など
治安悪化火災発生のリスクが高まる。

このような「管理不全の空き家」が各地で増えると地域社会全体の問題となるため、行政も対策に乗り出しているのです(*2)。

 

倒壊・火災・治安悪化リスクと行政の対策

放置空き家がもたらすリスクには、建物自体の倒壊や部材の飛散、瓦の落下といった安全面の問題、放火や不審者侵入による火災・犯罪誘発の問題、衛生面(害虫害獣の繁殖)や景観悪化の問題など多岐にわたります。

 

このため2015年には「空家等対策の推進に関する特別措置法」(空き家特別措置法)が施行され、著しく管理が不十分で周囲に悪影響を及ぼす空き家を自治体が「特定空家等」に指定し、所有者に対し是正措置を取る権限が与えられました。

 

特定空家等とは、倒壊の危険がある・衛生上有害となる・著しく景観を損なうなどの状態にある空き家のことで、自治体は所有者に対して助言・指導を行い、それでも改善されない場合は勧告・命令を経て行政代執行(強制的な解体)も可能となっています。

 

また、特定空家等に該当する空き家に対しては固定資産税の住宅用地特例(更地に比べ最大1/6に減額される措置)を解除できるよう法改正されました。この改正(2015年施行、および2023年の改正強化)により、放置空き家は税の優遇を受けられなくなり、所有者に管理・解体を促す仕組みが整えられています。

 

こうした規制面での対策に加え、国や自治体は空き家対策のための補助金・支援制度も設けています。老朽化した危険な空き家を所有者自ら除却(解体)する場合、その費用の一部を公的に助成する制度が各地で拡充されました。補助金によって所有者の負担を軽減し、危険な空き家の速やかな除去を促進することが目的です。

 

空き家解体に使える主な補助金制度とは?

国土交通省の「空き家対策モデル事業」とは

空き家対策に関する国の支援策として代表的なものに、国土交通省の「空き家対策モデル事業」があります。これは自治体やNPO、民間事業者などが提案する創意工夫ある空き家対策の取り組みを国が公募し、モデル性の高い事業を採択して支援するものです。

 

例えば、空き家所有者への相談体制の構築や、老朽空き家の改修・除却を絡めた先進的な事業スキームなどが対象となり、調査検討費や実際の改修・解体工事費等に対して補助が行われます(*3)。

 

「モデル事業」は国が直接、自治体や事業者に補助金を交付する形で行われ、選定された事業の費用の一部を国費で賄います。これにより先進事例を全国に横展開しようという狙いがあります。

 

ただし、これは一般の空き家所有者が直接利用できる補助金ではありません。あくまで自治体等によるモデル的取り組みへの支援であり、個々の空き家の解体費用そのものを国が直接補助する制度ではない点に注意が必要です。

 

一方で、国土交通省は地方公共団体向けに「空き家対策総合支援事業」という財政支援も行っています。これは各自治体が空き家の除却補助制度を設ける場合に、国がその補助金の一部を負担する仕組みです。

 

具体的には自治体の補助金に対し国が1/3を交付(地方も1/3負担)するといった形で、自治体の空き家解体補助制度を後押ししています。そのため、多くの解体補助金は国と自治体の二段構えで提供されており、実際の申請窓口は自治体となっています。

 

したがって、国の制度を直接申請するというより、お住まいの自治体が実施している補助金制度を利用する形になります。

 

自治体が独自に行う解体補助制度の特徴

現在、多くの市区町村で空き家の解体費用を一部助成する補助制度が設けられています。その名称や細かな条件・金額は自治体によって様々ですが、共通する特徴もあります。

 

まず、補助額は自治体によって差があるものの、解体費用の5分の1〜2分の1程度を上限とするケースがほとんどです。実際、「50万円~100万円」を上限額とする自治体が多く見られます。

 

ただし中には上限30万円程度と少額のところや、逆に独自財源で100万円超の補助を行うところもあり、地域差があります。また補助率(費用に対する補助割合)も自治体により異なります。

 

自治体がこうした補助金を出す主な理由は、所有者任せでは対処が進まない老朽空き家を減らし、地域の防災・防犯や景観を守るためです。放置空き家が倒壊や放火、不法投棄の原因とならないよう、行政が費用面で誘導策を講じているといえます。

 

補助金交付には各自治体の議会で予算措置が必要になるため、毎年度ごとに予算枠や申請期間が設定されている点も特徴です。「先着○件まで」「〇月末まで受付」といった条件がある場合も多く、希望者は早めの情報収集と申請が求められます。

 

もう一つの特徴は、自治体独自の重点施策に応じた補助制度を持つ場合があることです。例えば、防災上問題となる密集市街地の木造住宅除却に重点を置く自治体、景観地区の空き家除去に手厚い補助を出す自治体、あるいは移住促進策と連動して空き家除去を支援する自治体などです。

 

各自治体は地域の課題に合わせて補助要件を工夫しています。いずれにせよ、自治体の補助金は条件や金額が「ばらつきが大きい」ため、利用にあたっては地元の制度内容を詳細にチェックすることが重要です。

 

老朽危険空き家への重点支援

多くの自治体では、特に老朽化が著しく倒壊の恐れが高い空き家に対して重点的に補助金を出すしくみを設けています。名称は様々ですが、典型的なのが「老朽危険家屋解体撤去補助金」等と呼ばれる制度です。

 

これは長期間放置され腐朽・破損が進んだ空き家(いわゆる危険空き家)を対象に、自治体職員が現地調査を行って「解体が必要」と判断した場合に、その除却工事費の一部を補助するものです。例えば「屋根が崩落しかけている」「構造材が腐食して建物が傾いている」など、安全上著しい支障が認められる家屋が該当します。

 

老朽危険空き家への補助金額は自治体ごとに異なりますが、解体費用の概ね20%~50%程度とされる例が多く、上限額はおおむね50〜100万円が目安です。中には所得制限を設け、低所得の所有者を優先して支援するケースもあります。

 

危険度の高い空き家ほど手厚い補助率を適用する自治体もあり、例えば名古屋市では、危険度評価が125点以上と判定された特定空家については補助率2/3・最大80万円、75点以上の場合は補助率1/3・最大40万円を支給する仕組みを設けています。

 

このように、老朽度合いに応じて補助額を変動させ、特に危険度の高い空き家の除去を重点的に支援する自治体もあります。

 

老朽危険空き家への補助を受けるには、自治体の現地調査で「危険」と公認される必要があるため、申請後まず職員の建物チェックが行われます。その結果、基準に満たない場合は補助金交付の対象外(=現状では緊急性なし)となる点には留意が必要です。

 

危険度の判定基準は各自治体の要綱等に定められていますので、不安な場合は事前相談でおおよその可否を聞いてみるとよいでしょう。

 

解体補助金の対象となる物件・条件の例

築年数・構造・老朽化の度合い

解体補助金を利用できる物件には、一定の要件が設けられています。代表的な条件の一つが「建物の築年(建築された時期)」です。

 

多くの自治体で旧耐震基準(1981年5月以前の建築)の住宅が対象条件に含まれています。これは1981年6月に耐震基準が改正され、それ以前に建てられた家屋は現行基準を満たしておらず耐震性が低い傾向にあるためです。旧耐震の木造住宅は大地震で倒壊するリスクが高いことから、解体補助の対象として優先的に位置付けられるケースが多いのです。実際に「昭和56年以前に建築された住宅」という条件は各地の補助制度でよく見られます。

 

加えて構造種別も要件化される場合があります。典型的には「木造住宅」が主な対象です。木造は老朽化による倒壊リスクが高く、防火上の問題(延焼しやすい)も大きいためです。ただし自治体によっては鉄骨造・RC造の空き家も対象に含めるところもあります。

 

例えば、武蔵野市(東京都)では旧耐震の木造なら上限50万円、非木造なら上限75万円というように構造で上限額を変える制度もあります。一方、蔵や小屋など住宅以外の建築物については対象外とするケースも多く、あくまで人が住むための家屋(居住用建築物)に限定する要件も見受けられます。

 

そして何より重要なのが老朽化の程度です。前述したような危険度評価制度を持つ自治体では、建物の腐朽・破損の状況がしきい値を超えていることが必要です。評価点方式で◯点以上、あるいは「一部倒壊の恐れあり」「柱・梁の欠損が著しい」等の客観条件が示される場合もあります。

 

逆に言えば、築年数は古いがしっかり管理されている家など、見た目にそこまで傷んでいない空き家は補助対象とならない可能性があります。自治体は限られた財源を本当に危険な物件に絞っているためです。この点は制度を利用する上で押さえておきたいポイントです。

 

空き家期間・所有者の居住状況

「空き家」であること自体も明確な条件となります。多くの制度で「1年以上居住その他の使用実績がないこと」が要件に掲げられています。これは空き家特措法で規定する空き家の定義に合わせたもので、人が住んでおらず電気・ガス・水道といったライフラインも長期間使われていない状態を指します。

 

したがって、例えば最近まで人が住んでいた家屋を取り壊す場合や、物置など一部でも使用中の建物は対象外となる可能性があります。「空き家である証明」の提出を求める自治体もあり、申請時には客観的に空き家期間を示す書類が必要です。

 

また所有者の居住状況もチェックされます。基本的にはその建物の所有者本人(または相続人)が申請者となりますが、所有者が現在他所に居住していることが条件です。例えば二拠点生活で時折滞在しているセカンドハウスのような場合、「空き家」とみなされず補助対象外となることがあります。

 

自治体によっては申請者がその自治体に住所を有していること(市内在住者であること)を要件とする場合もあります。遠方に住む所有者の場合、代理人による申請手続きが必要になるケースもあります。

 

さらに、所有形態も重要です。個人が単独で所有する住宅が対象で、法人所有の建物や賃貸住宅(借家)は対象外とする自治体が多いです。共有名義の空き家について申請する場合は、共有者全員の同意が求められます。相続物件では相続人全員の同意書提出が必須です。このように法的権利関係が整理されていない物件は補助金が使えませんので、登記名義の確認や相続手続きの完了が前提となります。

 

なお、市税等の滞納がないこともほぼ全ての自治体で共通の条件です。固定資産税など地元税を未納のままでは補助金交付は受けられませんこれらは公金支出の要件として当然のルールといえるでしょう。

 

特定空き家に指定されているかどうか

前章で述べた「特定空家等」に指定されている物件か否かも、補助金の対象条件に関わります。自治体によって方針が異なり、特定空家に該当するものだけを補助対象とするところと、逆に特定空家に勧告される前の自主的な除却を促すところがあります。

 

例えば名古屋市の「老朽危険空家等除却費補助金」は、まさに市が特定空家等と判断した危険空き家に限定した補助制度です。対象は法人を除く個人所有者で、市から特定空家等の認定を受けた家屋のみが補助金申請できます(*4)。

 

その一方、埼玉県秩父市の「空き家解体補助金」のように「特定空家の勧告を受けていない空き家」を対象とする例もあります。これは勧告(行政命令)に至る前に自主的に解体する場合に補助する趣旨で、すでに勧告済みの物件は対象外=自費で対応すべし、というスタンスです。

 

つまり、「特定空家に指定=深刻度が高いので補助対象」とする自治体と、「指定される前に解体するものに補助=勧告案件は除く」という自治体があるわけです。お住まいの自治体がどちらの立場かは制度要綱を読めば分かりますので確認が必要です。

 

なお、特定空家に指定されていなくても「管理不全空家」として注意喚起される段階の空き家もあります。2023年の法改正で創設された制度で、放置すれば特定空家に至る恐れがある空き家を「管理不全空家等」に指定し、是正指導できるようになりました。

 

管理不全空家で勧告に至った場合も特定空家同様に税優遇が外れる措置となります。補助金制度に直接の影響はないものの、早めに解体すべき空き家かどうか自治体が注視する仕組みが強化されたと言えます。

 

補助金を受け取るための申請手続きと流れ

申請前に確認すべき条件と必要書類

補助金を利用するには、所定の申請手続きを踏む必要があります。まず大前提として、前述した対象条件を自分の空き家が満たしているか確認しましょう。

 

条件を満たす見込みであれば、次に必要書類の準備です。提出書類は自治体によって多少異なりますが、基本的には以下のものが求められます。

提出書類
物件の所在や概要を証明する書類
(土地・建物の登記事項証明書、家屋評価証明書など)
申請者の権利を証明する書類
(登記上の所有者であることを示す証明、相続人の場合は相続関係を示す書類)
建物が空き家であることの証明書類
(少なくとも1年以上居住実績がないことの証明)
解体工事の内容・費用を証明する書類
(工事見積書の写し、契約書の写し 等)

相続した空き家で申請する場合、被相続人が亡くなっていることや自分が相続人であることを示す戸籍謄本などに加え、相続人全員の同意書が必要です。共有名義の場合も同様に全所有者の同意書が求められます。

 

また、申請者本人確認書類(運転免許証等)や、反社会的勢力ではないことの誓約書、納税証明書(市税完納証明)なども併せて要求されるのが通例です。

 

提出書類は自治体のホームページから様式をダウンロードできる場合が多いです。「補助金交付申請書」や「工事計画書」「同意書」など、必要事項を記入・押印していく形になります。不備があると受理されませんので、自治体が用意しているチェックリストに沿って確認しましょう。

見積書・現地調査・承認までのステップ

申請手続きの大まかな流れは以下のとおりです(自治体により若干異なりますが概ね共通しています)。

手順 内容 補足ポイント
① 事前相談・見積取得 役所窓口で事前相談を行い、空き家状況や申請予定内容について予備審査を受ける ・多くの自治体で事前協議制度あり
詳細内訳付きの工事見積書を取得
② 交付申請書の提出 必要書類を揃えて補助金の交付申請を行う 申請期間内に提出必須
・不備があれば追加資料を求められる
③ 自治体の審査・現地調査 書類受理後に職員が現地調査を実施し、審査会で交付可否を判断 ・調査期間は数週間~1ヶ月
・繁忙期はさらに時間がかかる場合あり
④ 交付決定(承認)通知 審査通過後、「交付決定通知書」が発行され補助金内定が確定 ・通知前の着工は補助対象外
・通知受領後に工事契約・着工を行う

以上が承認までの流れです。なお、自治体によっては申請前に「○○日以上前までに工事見積書等を添えて事前協議すること」といったルールや、交付決定から○ヶ月以内に工事を完了させる期限などが定められています。手続きスケジュールを逆算して、解体業者とも日程調整することが大切です。

 

また業者選定にあたっては、自治体の補助金対象となる条件を満たすか確認しましょう。

 

解体工事の完了報告と補助金の支払い時期

交付決定を受けたら、いよいよ解体工事の開始です。工事中も必要に応じて自治体へ経過報告や追加手続きが発生することがありますが、多くの場合そうした役所対応は解体業者が代行してくれます。施主(所有者)は工程管理に留意しつつ、工事完了まで進めましょう。

 

工事が完了したら、所定の実績報告(完了報告)を行います。これも補助金支給のために必須のステップです。実績報告では、以下の書類提出が求められます。

提出書類
工事に要した費用の内訳書(最終的な工事費明細)
工事代金の領収書のコピー
解体後の更地の写真(着工前後の写真を比較提出)
産業廃棄物の適正処理を証明する書類(マニフェストなど)

特に産廃処分証明は重要です。補助金制度では不法投棄を防ぐ観点から、廃材を適切に処理した証明書(マニフェスト伝票)が要求される自治体が多いです。解体業者に処分場の受領書を用意してもらいましょう。

 

実績報告提出後、自治体による最終確認・審査が行われます。問題なく完了が認められれば「確定通知書」が発行され、補助金額が確定します。その後、指定口座への振り込み手続きが行われ、補助金が支払われる時期は完了報告から1〜2ヶ月程度が目安です。

 

自治体の締め処理のタイミングによって異なりますが、多くは工事完了後に費用を立替えて後日精算となります。つまり、一旦は解体費用を全額自分で業者に支払い、その後に補助金が振り込まれる流れです。

 

自治体によっては業者への直接払い方式を採るところもありますが基本は償還払いです。したがって、当面の資金繰りも考慮しておきましょう。工事費用を工面できない場合に備え、自治体によっては解体費用の一部を低利で融資する制度や、銀行の「空き家解体ローン」商品などもあります。無理のない資金計画を立てて進めることが大切です。

 

解体補助金の金額相場と自己負担の目安

一般的な補助上限額(例:50万円〜100万円)

空き家解体補助金の上限額は自治体ごとに設定されています。その相場感としては、前述の通り50万円から100万円程度が多く見られます。

 

例えば、東京都武蔵野市では木造空き家の除却に最大50万円(非木造は75万円)の補助、大阪市では最大75万円、神戸市や京都市は最大60万円程度、横浜市は最大40万円(非課税世帯なら)といった具合です。23区内でも荒川区は上限100万円(経費の2/3補助)と高めに設定しています。

 

一方、地方の中小自治体では上限30万~50万円の範囲にとどまる例もあります。このように幅がありますが、100万円を超える補助上限はかなり手厚い部類と言えるでしょう。

 

注意したいのは、「上限◯万円」と書かれていても必ずその満額が受け取れるとは限らない点です。多くの制度では「実際にかかった費用の◯割、もしくは上限額◯万円のうち低い方」と規定されています。

 

札幌市では木造32,000円/㎡・非木造46,000円/㎡という標準除却単価に延べ床面積と0.8を掛け合わせた額と、実費1/3額、50万円の中で一番低い額を補助、といった複雑な上限設定をしています。このように上限額=もらえる額ではない点を理解しておきましょう。

 

もっとも、補助金によって解体費用の自己負担がゼロになるケースは基本的にありません。どんなに手厚い制度でも全額補助は稀で、あくまで費用の一部です。たとえば大阪府和泉市では補助率80%と高率ですが上限40万円までであり、補助だけで解体費用全額を賄うのは難しいのが現実です。したがって、解体費用の補助金でカバーしきれない分をどう準備するか計画しておく必要があります。

 

解体費用全額は出ない?自己負担割合とは

補助金は解体費用の一部を助成するものであり、残りは所有者(申請者)の自己負担となります。自己負担割合は補助率によって異なりますが、平均的には解体費用の50%以上は自己負担となるケースが多いです。

 

例えば解体費用が100万円で補助上限50万円・補助率1/2なら自己負担50万円、解体費用200万円なら補助上限50万円に対し自己負担150万円となります。補助金だけで足りない分を自分で用意する必要がある点は押さえておきましょう。

 

自己負担を軽減するため、前述した税制優遇措置なども活用できると良いでしょう。特に相続空き家を売却する場合の3,000万円特別控除(国の税制特例)は、解体費用を補って余りある節税効果をもたらします。適用条件を満たせば譲渡所得から最大3,000万円が非課税となり、数百万円規模の税負担を減らせるケースもあります。

 

こうした制度を組み合わせ、総合的にコスト負担を抑える計画を立てることが望ましいです。

 

補助対象外となる費用の例

解体工事に伴って発生するすべての費用が補助対象になるわけではありません。補助金の対象範囲外となる費用も多々あります。典型的な例を挙げます。

コスト項目 補助対象外となる主な理由・注意点
門扉・塀・樹木の撤去費 建物本体以外の工作物や庭木は対象外が一般的。
ブロック塀は別の塀撤去補助制度がある自治体も。
解体後の整地費用 整地を含めるかは自治体ごとに異なる。
対象外の場合は整地費を自己負担
新築建設費・手続き費 新築の建築費、滅失登記費、測量費等は補助外。
補助はあくまで除却工事に限定。
家財処分費 残置物の処分は通常補助外。
空き家片付け支援の別制度がある場合も。
その他雑費 近隣挨拶費、足場・重機回送費、地中埋設物撤去など
自治体が認めない項目は自己負担
例:古井戸の埋め戻し費用など特殊ケース

以上のように、「何が補助対象か」は自治体で細かく決められており千差万別です。不明な場合は遠慮なく役所に問い合わせ、見積書のどの項目が対象になるか確認することが重要です。

 

補助金の対象となる業者・工事の条件

登録業者・建設業許可業者の利用が必須

補助金を受けるには、解体工事を依頼する業者の選定にも条件があります。多くの自治体では「補助金の対象となる工事は、一定の資格を持つ業者によって適法に施工されること」という要件を設けています。

 

具体的には、建設業法に基づく許可または登録を受けた解体業者であることが必須です。解体工事業は2019年より建設業の独立業種となり、延床80㎡以上の建物解体には国土交通大臣許可または都道府県知事許可が必要です。この許可を持たない、いわゆる無許可業者は補助金対象外となります。

 

さらに自治体によっては「市内業者」や「自治体の登録業者名簿に登録された業者」という条件もあります。

 

例えば札幌市では市長登録の解体業者でなければ補助対象工事を行えません。天童市(山形県)では「県内建設業者と請負契約を締結すること」が条件に明記されています。このように業者の所在地や資格要件があるため、補助金を使う場合は業者選びの段階から注意が必要です。

 

大抵の地元業者は自社が補助金対象工事を手がけられるか把握しています。もし条件を満たさない業者だと後から補助金NGとなりかねません。なお、見積書の書式も自治体の要件に合っていないと差し戻されることがあります。経験豊富な業者ならそのあたりも熟知していますので、補助金利用に協力的な業者を選ぶことが成功のカギです。

 

産廃処理やリサイクル法対応も確認

解体工事は建設リサイクル法廃棄物処理法といった法律の遵守が求められる工事です。補助金の対象工事となるには、こうした関連法令を順守して適正に行われる工事であることが条件となります。

 

具体的には、解体工事着手前に自治体への建設リサイクル法に基づく事前届出を済ませていること、大気汚染防止法に基づく石綿事前調査を行っていること、産業廃棄物収集運搬の許可業者を使って廃棄物処理を行うこと等が挙げられます。

 

補助金交付要綱には明記されていなくても、適法に処理されていない工事には公金は出せないのが当然です。そのため実績報告時には廃棄物の処分証明書の提出が義務付けられています。また、リサイクル法で定められた分別解体を怠った場合も、業者が罰せられるだけでなく補助金対象から外される恐れもあります。

 

加えて、補助金制度によっては「工事中の事故に備えて請負業者賠償保険等に加入していること」を条件に挙げる場合もあります。安全管理や近隣対策も含め、適正かつ安全な解体工事であることが補助金の前提なのです。これらは通常きちんとした解体業者であればクリアしていますので、心配しすぎる必要はありません。

 

要は変に安すぎる見積りを出す無許可業者や、産廃を山に捨てて処理費を浮かせるような悪質業者に依頼しないことです。補助金が下りるか以前に、そうした業者はトラブルのもとになります。行政の指定要件を満たす誠実な業者を選びましょう。

全国の代表的な自治体の解体補助制度【2025年版】

東京都(多摩市・八王子市など)の補助例

東京圏でも市区町村ごとに様々な解体補助制度があります。いくつか代表例をご紹介します。

自治体名 制度名・対象 補助内容 主な条件 備考
多摩市 木造住宅の除却補助制度 解体費の1/2(上限30万円) 昭和56年以前・2階建以下木造
耐震評点0.7未満
毎年4月受付・先着順・予算枠あり
八王子市 未耐震空き家除却支援補助金 解体費の一定割合(上限100万円) 昭和56年5月31日以前建築
空き家であること
多摩地域内では高額補助
墨田区 老朽危険家屋除却費等助成制度 除却費の2/3(上限100万円) 区の耐震診断で除却必要と判定 木密地域の不燃化事業の一環
荒川区 古い空家の解体費助成 除却費の2/3(上限100万円) 区の基準に適合 墨田区同様 高補助率
府中市 (制度名なし)老朽住宅除却補助 上限50万円 耐震診断で除却必要と判定された住宅 詳細は市の指針参照

以上のように東京都内でもばらつきがあります。補助の有無も含め、お住まいの自治体の最新情報を確認することが大切です。

 

大阪府・名古屋市・福岡市などの制度比較

続いて、他の大都市圏の例を見てみましょう。

自治体名 制度名・対象 補助内容 主な条件・備考
大阪市 狭あい道路沿道老朽住宅除却促進制度 解体費の1/2
(上限75万円
・幅員4m未満の2項道路沿い
・昭和25年以前の木造住宅
・密集市街地に立地
名古屋市 老朽危険空家等除却費補助金 危険度75点以上:1/3(上限40万円)
危険度125点以上:2/3(上限80万円)
特定空家等に限定
・危険度評価で補助率変動
名古屋市
(別枠)
老朽木造住宅除却助成(*5) 上限40万円 ・密集市街地内の老朽木造住宅が対象
神戸市 老朽空家等解体補助制度 上限60万円(段階的) ・危険度や老朽度で補助額が変動
・兵庫県内(西宮市・姫路市など)でも同様制度あり
福岡市 土砂災害等危険住宅移転事業補助金(*6) 上限97.5万円 ・災害危険区域の住宅のみ対象
・一般的な空き家解体補助はなし
北九州市 老朽空き家除却補助 上限50万円 ・老朽空き家に対する一般的な補助制度
・福岡市近隣で制度を補完

以上、大都市圏でも自治体によって状況が異なることが分かります。大阪市や名古屋市のように積極的なところもあれば、福岡市のように直接の補助は用意していないところもあります。

 

政令市・中核市クラスでは、防災目的の老朽住宅除却支援がメインで「空き家対策」と銘打ってはいないケースも多いです。自分の地域で制度が見当たらなくても、他の関連施策(耐震改修助成や危険住宅移転補助など)がないか探してみる価値があります。

 

地方自治体の独自支援+移住促進と連動するケース

地方の自治体では、空き家対策を地域振興や移住促進と結び付けたユニークな支援策も見られます。いくつか例を紹介します。

自治体名 制度名・特徴 補助内容 主な条件・備考
長野県
安曇野市
空き家除却+宅地売却型補助制度(*7) 解体費の一部補助
(上限額は市HP参照)
・解体後の土地を住宅用地として第三者へ売却することが条件
・不動産業者経由で流通させることが前提
山梨県
中央市
空き家バンク活用型解体補助 解体費の一部補助 ・空き家バンク登録物件を購入した人が対象
・跡地に新築住宅を建てる計画が必要
佐賀県
太良町
移住定住促進事業補助金(空き家解体分)(*8) 解体費用に対する補助
(詳細金額は要確認)
・移住希望者が購入予定かつ新築・居住計画があること
・自己所有または相続物件に限る
新潟県
新潟市
空き家活用推進事業(解体補助) 解体費の一部補助
(取得後1年以内が対象)
・購入者が取得後1年以内に解体する場合のみ
・長年放置した所有者は対象外
・空き家活用・流通を重視した制度設計

このように地方自治体では、単に危険空き家を減らすだけでなく、空き家の発生抑制や利活用促進、移住定住支援と組み合わせた補助制度が目立ちます。補助額も移住支援策の一部として比較的高額な場合があります。

 

地方で空き家をお持ちの方は、そうした地域独自の取り組みにもアンテナを張ってみてください。自治体HPの「空き家バンク」「移住定住支援」ページに情報が載っていることが多いです。

解体以外にも使える!空き家活用支援との併用例

更地化+売却・賃貸に向けた土地活用支援

空き家を解体して更地にした後、その土地を有効活用することで別の支援策が受けられる場合があります。代表的なのは税制上の優遇措置です。

 

相続した空き家を更地にして売却する場合、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例があります。これは要件(昭和56年以前の耐震不適格住宅で、取り壊して1年以内に売却など)を満たす必要がありますが、適用されれば売却益にかかる税金を大幅に減らせます(*9)。実質的に解体費用以上の節税になるケースもあり、空き家売却を検討するなら是非活用したい制度です。

 

また、更地にしてから土地を賃貸(例えば駐車場経営など)する場合、自治体によっては起業支援的な補助があることもあります。直接的な例は少ないですが、空き家を除却した跡地を地域の公共用途に転用する場合、交渉次第で有利な条件が得られることもあります。安曇野市のように更地売却を条件に補助を出すケースは前述の通りです。

 

留意点として、空き家を解体して更地にすると、固定資産税の住宅用地特例が外れて土地税が上がる点は覚えておきましょう。家が建っている土地は税金が大幅軽減されますが、更地になると一気に負担増となります。更地の期間が長引くと毎年の税負担が重くなりますので、売却や有効活用はできるだけ早く行うのが賢明です。

解体後の建て替え・分譲などとの補助金併用

空き家を解体した後、新たに住宅を建て替える場合にも利用できる補助制度があります。前述した「建て替え建設費補助金」がその一例で、老朽住宅を除去して安全な新住宅を建てる際に解体費と建設費の一部を補助する制度です。

 

自治体によりますが、たとえば防災上危険な密集地で耐火建築物に建て替える場合に補助が出る(東京23区の不燃化促進事業など)ケースがあります。これにより解体費も新築費も両方支援が受けられるわけです。ただし建物の性能要件(耐火や省エネ基準適合など)や用途制限が付くことが多いので、計画に合致するか確認が必要です。

 

また、空き家の跡地を分譲宅地や集合住宅用地に転用する場合、自治体が地区計画等で誘導しているエリアであれば補助的な支援が得られる可能性があります。これはかなり限定的なケースですが、市街地再開発に絡めて老朽家屋除却に補助し、その土地をマンション事業者に提供する、といったスキームも理論上はあり得ます。

 

移住促進系では、例えば移住者が空き家を解体して新築移住する場合に両方の補助を組み合わせる例もあります。前述の中央市のように、購入者が解体新築する場合に補助が出るものや、塩尻市(長野県)のように空き家の片付け・改修・解体の各費用に補助する制度もあります。

 

宮城県丸森町では「空き家再生支援」「空き家解体支援」をセットで用意し、活用見込みがない空き家は解体費補助、活用できる空き家は改修費補助と使い分けさせています。このように複数制度を併用または選択できるケースもあるので、解体後に何をするかに合わせた最適な支援策を探してみましょう。

 

いずれにしても重要なのは、空き家問題を先送りせず早めに行動することです。補助金や支援策は「使える時に使う」のが鉄則で、年度ごとに内容が変わったり予算がなくなれば終了したりします。将来的にどう活用するか未定な場合でも、危険性が高いならまず解体だけでも済ませておくのも一つの手です。その際に補助金を賢く利用し、次のステップ(売却・活用・建て替え)へ繋げるよう計画を立てましょう。

 

よくある質問(FAQ)

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Q1. 補助金は事前申請が必須?

はい、補助金を受けるには工事着工前に必ず申請し、交付決定を受ける必要があります。

補助金制度のほぼすべてで「工事開始前に申請・承認が条件」と明記されています。もし承認を得る前に解体工事を始めてしまうと、その工事は補助金の対象外となり一切支給されません。

 

「申請を忘れていたが工事は終わってしまった」という場合も同様です。必ず着工前に余裕をもって申請し、交付決定通知を受け取ってから着工してください。申請から承認まで1ヶ月程度かかることも考慮し、計画に組み込みましょう。

 

また、自治体によっては「申請期限(受付期間)」が設定されています。年度の早い段階で締め切る自治体もありますので要注意です。さらに予算消化状況によっては途中で受付終了になることもあります。補助金を確実に使いたい場合は、年度当初から情報収集し、早めに申請手続きを行うことをお勧めします。

Q2. 相続した空き家でも使える?

相続物件でも利用できます。 むしろ空き家の発生原因の半数以上が相続によるものと言われるほど、相続空き家は典型的なケースです(*10)。

 

相続した家屋を解体する場合でも補助金の対象となりますが、留意点として相続登記(所有権移転登記)を済ませておく必要があります。申請者は現所有者でなければならないため、被相続人名義のままでは申請できません。

 

また、前述のように相続人が複数いる場合は全員の同意書提出が求められます。役所によっては戸籍謄本や遺産分割協議書など、相続関係を証明する書類も必要です。

 

これらの書類準備さえ整えば、相続空き家だからといって不利になることは特にありません。むしろ国も相続空き家の発生抑制に力を入れており、前述の3,000万円特別控除など相続空き家対策の優遇策があります。

 

補助金と併せて活用すれば、相続した不要な空き家を処分する費用負担を大きく減らすことができるでしょう。

 

Q3. 解体後に活用しないと返金になる?

通常、そのような条件はありません。

 

空き家解体補助金は「危険な空き家を除却すること」に対する支援であり、その後土地をどうするかまでは基本的に問われません。解体後に更地のまま所有し続けても、補助金を返還しなければならないということはありません。自治体からは更地の適切な管理(雑草対策等)を求められる程度です。

 

ただし例外的に、補助金交付の条件に解体後の土地利用について定めがある場合があります。例えば景観形成地域の補助では「解体後、その土地を地域の景観基準に沿って活用すること」という取り決めがあることがあります。

 

この場合、仮に土地を放置して基準に反する使い方をすると補助の趣旨に反するため、最悪返金を求められる可能性もゼロではありません。しかし通常は具体的な活用義務までは課されないので、更地をどうしようと補助金返還までは心配しなくて大丈夫です。

 

むしろ気を付けるべきは税金面です。前述のように住宅がなくなると土地の固定資産税が跳ね上がるため、活用せず遊ばせておくと毎年の維持コストが高くなります。補助金返還の心配より、この税負担増の方が実害として大きいでしょう。

 

解体後に活用予定がない場合でも早めに売却するか、何らかの形で有効利用を検討することをお勧めします。補助金自体は返さずに済んでも、更地を放置すれば固定資産税という形で出費が増える点は念頭に置いてください。

 

まとめ|空き家解体補助金は『早めの申請&条件確認』が成功のカギ

以上、空き家の解体に使える補助金制度について、国のモデル事業から自治体の具体例、申請手続きや条件の詳細まで解説しました。

 

空き家問題は放置すればするほど状況が悪化し、対策コストも増す傾向にあります。老朽化が進めば危険度が増し、周囲への迷惑も大きくなってしまいます。そうなる前に、ぜひ自治体の補助制度を活用して早めに除却・整理に踏み切るのが賢明です。

 

補助金を上手に利用するポイントは、「情報収集を怠らないこと」と「計画的に進めること」です。自治体ごとに制度は違いますから、自分の地域の最新情報を役所や公式サイトでチェックしましょう。募集時期や予算枠も要確認です。また、申請には時間がかかりますので、解体しようと決めたら速やかに準備開始するのがおすすめです。

 

そしてもう一つ、信頼できる専門業者や専門家に相談することも成功のカギです。空き家問題は解体だけでなく、その後の土地活用や税金など幅広い知識が絡みます。地元の空き家相談窓口や不動産業者、解体業者に相談し、トータルで最善のプランを検討してみてください。

 

最後に、国も自治体も空き家対策に本腰を入れている今、補助金や支援策は充実傾向にあります。しかし制度は予告なく変更・終了することもありますから、「いつか使おう」と先延ばしにせず使えるうちに使うのが鉄則です。空き家解体補助金は、安全・安心な暮らしと地域環境を守るための有効な手段ですので、条件に合う方はぜひ活用をご検討ください。

 

出典元
*1 総務省統計局:「令和5年住宅・土地統計調査
*2 国土交通省政策研究所:「空き家の現状とそれをとりまく制度の状況について(その2)
*3 国土交通省:「空き家対策モデル事業
*4 名古屋市公式:「名古屋市老朽危険空家等除却費補助金
*5 名古屋市役所公式:「名古屋市老朽危険空家等除却費補助金
*6 福岡市公式:「福岡市空き家活用補助金(市街化調整区域における定住化促進)
*7 長野県安曇野市:「空家等整備流通促進事業補助金について
*8 佐賀県太良町:「太良町移住定住促進事業補助金
*9 豊中市公式:「空き家等の譲渡所得の3,000万円特別控除」特例について
*10 国土交通省「空き家所有者実態調査

執筆者

執筆者

高橋 雄太

クールコネクト(株)

取締役

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群馬県前橋市出身。大手投資用マンション販売会社の営業・管理を経て、2025年にクールコネクト株式会社取締役COOに就任。「稼働中物件ナビ」の運営・コラム監修も担当。現場経験をもとに、不動産投資の収益性・リスク・物件選びに役立つ実務的な情報を発信している。

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